J&H HOME(株)小野弘志です。東日本橋は曇り。今日は寒暖差が激しいようです。営業に出ても服装が難しい時期ですね。営業資料が重いのであと1枚の服がカバンに入りません。今年に入りカバンが壊れ2つ目です。パッドでスマートな営業が出来ず今でも紙を持ち歩いています。昭和営業マン意識改革が遅れています。新書「世界の秩序が変わる時」の著者齋藤ジン氏は日経新聞で自由貿易の30年転換期にと発言しています。この30年間の徹底した自由貿易はコロナでサプライチェーンが破壊されただけでなく歴史的には特殊な環境で今後は「パラダイムの転換」に備えるべきだといいます。1990年台は冷戦が終了し政治や地政学の時代から政府介入を最小限にする事が追及されました。世界中の安い所で製品を作り高く売れるところで売ります。結果日本は外需に期待し国内で消費できる以上のものを作り戦後の復興を果しました。アメリカは安い輸入品を大量に購入する事で消費社会を作りましたが赤字体質が続き財政・経常赤字に悩まされました。大きな政府を改善し小さな政府への移行がキーワードとなりました。この社会を構築できた背景には先進国と発展途上故国の間の賃金格差がありました。1980年代米国の双子の赤字と世界経済の歪みを解消するためにプラザ合意が行われました。その後日本は瞬間的なバブル景気を体験しますが、失われた30年を経験します。その間に中国などアジアが台頭します。日本と同様に安い物を大量に先進国へ輸出し先進国は消費を享受しましたが、中国の政治的軍事的台頭や発展途上国の経済的向上でうまみがなくなってきたのかもしれません。発展途上国という言葉自体が消える中でアジアの発展の利益享受を覇権国は思ったほど得られず空洞化した経済システムの中で中間層の不満が高まりました。ネットが更に中間のビジネスを破壊し、富の集中を進めました。中国などの台頭や中間層の不満がトランプ政権を生む下地になったといいます。トランプ氏は自国第一を主張し中間層を取り込みました。また中国に対し政治的に対立する事で中国の勢いを抑えています。コロナが起こり分断は更に広がりアクセレートします。政治と地政学の時代が戻ってきていると齋藤ジン氏は言います。経済合理性第一という自由貿易の巻き戻しがどこまで許されるのかその状況を軟着陸させることに人類の英知がかかっている。失敗すれば大恐慌だと述べています。日本は高市トレードで日経平均は50000円が視野に入っていきました。アメリカが中国と対峙する最前線が日本という地理が資金を呼び込んでいるのかもしれません。時代は繰り返す。戦後の高度経済成長のように日本を潤すのか?バブルのように5~6年でぱっと消えるのか?2030年台日本はバラ色の世界か失われた時代に戻るのか?政治と地政学を読み取る事が大事だと齋藤氏の発言を読み感じました。大きな時代の渦に巻き込まれています。不動産は中期的な視点での経営が望まれますが半年先も見通せない中でしっかりとした経営計画を作る事に難しさを感じます。時代を読むセンスが問われています。2025年10月8日