J&H HOME(株)の小野弘志です。東日本橋は曇り。時間帯によっては小雨が降る1日になりそうです。
突然ですが、昨今の「31年ぶりの円安」がなぜ起こっているのか、その原因を巡る議論が一向に尽きません。主流となっている主な論調としては、以下の4点が挙げられます。
1)財政問題:高市首相の積極財政政策が、債務残高の高い日本の財政悪化を想起させているという見方。
2)デジタル赤字(IT税):GAFAMのシステム利用やサブスク視聴により、兆円単位の「使用料」が米国に流出している点。
3)日米の金利差:低金利の日本から、利回りの高い米国へ資金がシフトしている点。
4)「貯蓄から投資へ」の進展:政府の施策下で国民が株式投資へシフトし、その多くが米国株購入に回ることで円売り需要が高まった点。
2)デジタル赤字(IT税):GAFAMのシステム利用やサブスク視聴により、兆円単位の「使用料」が米国に流出している点。
3)日米の金利差:低金利の日本から、利回りの高い米国へ資金がシフトしている点。
4)「貯蓄から投資へ」の進展:政府の施策下で国民が株式投資へシフトし、その多くが米国株購入に回ることで円売り需要が高まった点。
こうした中、今月2日のロイター通信にて、BofA証券の主席日本FX・金利ストラテジストである山田修輔氏が発表したコラム「『構造的円安』変質か」が、新たな、そして真相を突くような説として注目を集めています。
同コラムでは、「日本株にポジティブな海外投資家による『将来の円安リスクに備えた為替ヘッジ』が、結果的に円安を引き起こしているのではないか」という仮説が示されました。
アベノミクスが始まった2012年からの15年間で、日経平均株価は約7倍にまで上昇しています。その間に海外投資家が保有する日本株は2.2兆ドル(25年3月末時点)に達しました。長期的な円安傾向を懸念する海外投資家は、円売りを行うことで為替リスクをヘッジします。日本株が上昇すると円ベースの資産が増えるため、それに伴って為替ヘッジ(円売り)の量も増える仕組みです。 [1]
つまり、「日本株が上昇すればするほど、海外投資家は円を売らざるを得ない」という、もう一つの構造的な背景があるのではないかという指摘です。
従来の1)〜4)の要因に山田氏の説を加えると、「日本の国力が衰えているから円安になっている」という単純な見方を鵜呑みにはできなくなってきます。
投資家目線に立てば、すべての説がリスクとして無視できません。だからこそ、眼前にある市場環境を冷静に分析することが何より大切だと感じています。
今後、日本株が反転下落した際に、果たして円は買い戻されるのか。その動きに深く注目していきたいと思います。
今後、日本株が反転下落した際に、果たして円は買い戻されるのか。その動きに深く注目していきたいと思います。
2027年7月6日