J&H HOME(株)小野弘志です。東日本橋は晴れ。昨夜も雨が降ったようで道路が濡れていました。今日は終戦記念日。世界平和の緊張が高まる中で核兵器の悲劇を経験した日本の立場が注目されるべきです。一人の日本人として何ができるか?小さな活動かもしれませんが、考える事で家族や会社を守れるかもしれませんし、更に皆が考え発信する事で世界が変わるかもしれません。日本の力が世界に求められている気がします。今年は政治・戦争だけでなく災害も世界で多発しています。激動の世界で一人一人が問題意識を持って活動する事で変化が起こるかもしれません。考えて動くことを止めないようにしたいです。
先日友人の中国人シンクタンクの方が弊社を訪れて下さり、最近の湾岸地区での中国人の投資が細ってきた現状を議論しました。まず今年に入ってからの出来事を整理したいと思います。中国をはじめとする海外からの不動産投資が急減している背景には、日本政府による直接的な「一律禁止」ではなく、主に実務面の厳格化(登記やビザのルール変更)が影響しています。しかし、それ以上に投資家の母国(特に中国)における経済崩壊や資金持ち出し規制の超強化が最大のブレーキとなっているようです。日本は原則として外国人の不動産取得を自由に認めていますが、マネーロンダリング(資金洗浄)の防止や安全保障、市場の透明性を高める目的で、外堀を埋める規制強化を次々と進めています。 1)登記時の「国籍情報」提供の義務化(2026年度開始)。個人や法人が日本で不動産を取得する際、登記手続きで国籍情報の提供が義務化されました。これにより、誰がどこの国の資本で日本の不動産を買い占めているのかが国に完全に筒抜けになるため、匿名性を好む海外の投機マネーに対して強い心理的抑止力となっています。2)外為法(外国為替及び外国貿易法)の報告義務拡大(2026年4月〜)、従来は「投資目的」のみが事後報告の対象でしたが、「居住目的」や「事務所利用」での取得も一律で報告義務の対象となりました。実態は投資(民泊や転売)なのに「自分が住むため」と偽って報告を逃れる抜け道を完全に塞ぎました。3)「経営・管理ビザ」の要件厳格化(2025年後半〜)、不動産投資を「ビジネス(会社経営)」として行うことで日本に移住・家族帯同できるビザ(経営・管理ビザ)について、ペーパーカンパニーによる悪用を防ぐための審査厳格化が行われました。これにより、投資物件を買って安易に日本へ移住しようとするスキームが難しくなりました。4)重要土地等調査法の本格運用、防衛施設周辺や国境の離島など「安全保障上重要な土地」に関しては、国籍を問わず事前の届出や調査、利用規制が行われるようになり、買い漁りにブレーキがかかりました。日本政府の取り組みだけでなく中国政府の金融的引き締めもあります。中国では原則として、個人が海外へ送金できるのは「年間5万米ドルまで」という法規制があります。これまでは暗号資産(仮想通貨)や地下銀行などの「非正規ルート」で日本の不動産をキャッシュ(現金)買いする手法が横行していましたが、中国当局がこれらの資金流出ルートを徹底的に摘発・遮断したため、物理的に日本へお金を送ることが極めて困難になりました。友人との議論でも地下銀行の動きが止まったと言っていました。地下銀行をどのように日米政府が抑制できるのか少し疑問がありますが、2)の外為法での虚偽の報告については影響が大きいようです。1)の登記時の国籍情報提供の義務化も重要です。登記情報は公開されているので中国政府が購入者を参照する事が可能になります。もし問題がある投資家であれば摘発が容易になります。先ほどの地下銀行については地下銀行をしている人物は中国と日本で口座を持ち日本での投資について円を貸し、中国(香港を含む)の現地通貨口座で決済し、手数料を取ります。登記情報が公開され且つ外為法の強化、中国側の送金の厳格化が今回の中国人投資の減速の根拠になりそうです。ここ数か月、海外投資家の投資が細ったため市場は沈静化していると言われていますが、その中で今日の日経新聞は「海外マネー増勢」と報じています。カナダのファンドが1000億円日本の4大都市圏の賃貸マンションを一括購入したそうです。同ファンドは汐留の電通本社ビルなどに投資してきましたが(契約額3000億円)国内の住宅投資は初の案件だそうです。同ファンドは日本で今後数年で100億ドル以上投じる計画です。都市部の優良物件に対するファンド勢の投資意欲は旺盛だといいます。要因として1)円安環境が続いている事2)低金利が今後も続く事3)日本の賃貸市場の滞納率が低く、稼働率高い事、賃料が上昇している事が挙げられます。海外ファンドの投資姿勢は情報開示が徹底されるため、日本政府の多くの規制条項には抵触しない為今後市場の下支えになると言われています。年後半の市場の行方に注目したいと思います。2026年8月15日