9月新学期です。これから変わりそうな税制優遇について、新規住宅ローン金利など不動産に役立ちそうなトピックをピックアップしました。
J&H HOME(株)小野弘志です。東日本橋は曇り。今日から9月が始まりました。学校の新学期が始まるなど、いよいよ日常の生活リズムが戻ってきます。
さて、今日から車を運転する際のルールが一部変更され、特定の道路における最高時速が60キロから30キロに引き下げられます。対象となる基準は、幅員5.5m以下の対面通行の道路です。見えない場所に警察が潜んでいるかもしれませんので、ドライバーの皆さまはこれまで以上に慎重な運転を心がけたいものです。
また、本日は「防災の日」でもあり、関東大震災から103年という節目を迎えます。この夏は、全国的に防災への意識を高めざるを得ないような地震や大雨が相次ぎました。これを機に、ぜひご家庭の防災用品や備蓄の見直しを進めてみてください。
このように社会全体が新たな動きを見せる中、変化の兆しは税制の分野、特に「贈与税」にも及んでいます。
こども家庭庁は8月31日、2027年度予算の概算要求と税制改正要望を発表しました。その中で、結婚・子育ての資金を子や孫に一括で渡す際に認められていた「贈与税の優遇措置(結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置)」を廃止する方針が示されました。これは、無駄な予算の削減を進める「日本版DOGE(政府効率化組織)」からの指摘を踏まえたもので、およそ130億円規模の事業が見直される形となります。
この優遇措置は、親や祖父母が結婚・子育てのための資金を子や孫に一括で渡す場合、子や孫1人につき最大1000万円までを非課税とする仕組みでした。しかし、資金の用途が厳格に限定されている上、手続きが非常に煩雑であったため、25年度の利用件数は全国でわずか219件にとどまっていました。
実はこの制度、後述する「住宅取得等資金の贈与税の非課税特例」と同時に併用することができる便利なものでした。しかし、世間への認知があまり進まなかった印象が否めません。本制度は、親や祖父母から結婚・出産・子育てに関する費用を一括で贈与され、信託銀行などの専用口座に預け入れた場合に使える特例です。ただし、住宅の購入自体には使えず、新居への引越し費用などの「結婚資金」に関しては300万円が上限となるなど、内容が細かく制限されていました。こうした煩雑さがハードルとなり、全国で年間219件しか使われない結果につながったのだと考えられます。
その一方で、住宅購入を検討されている方にとって重要な「住宅取得等資金の贈与税の非課税特例」については、今後も継続される見通しです。
こちらの特例は、親や祖父母から住宅の購入・新築・増改築のための資金を贈与された場合に適用できます。現在の非課税限度額は、省エネや耐震などの基準を満たす「質の高い住宅」で最大1,000万円、それ以外の「一般の住宅」で最大500万円となっています。(※以前は最高1,500万円まで非課税となる時期もありましたが、現在は最大1,000万円に縮小されています)。
この特例のポイントは「片親ごと(贈与を受ける側から見た直系尊属ごと)」に適用できる点です。そのため、ご夫婦でペアローンを利用し、お互いの両親からそれぞれ資金援助を受ける場合は、非課税で受け取れる贈与額が実質2倍になります。より詳しい要件や手続きについては、管轄の税務署へ事前にご確認いただくのが確実です。
不動産価格の上昇期や金利の上昇期だからこそ、こうした現行の税制優遇制度をうまく活用することが、効果的で賢い住宅取得への鍵となります。これから購入を考えている方は、ぜひ一度ご一考ください。
そして、9月に入ったことで住宅ローン金利も新たに改定されています。
大手銀行が発表した9月の住宅ローン「変動金利(最優遇基準)」は、三菱UFJ銀行が1.195%、三井住友銀行が1.525%、みずほ銀行が1.025%、りそな銀行が0.95%、三井住友信託銀行が1.08%となりました。現行の日本銀行の政策金利を踏まえると、金融機関にとってのお金の原価(調達コスト)は実質1%程度となります。
その中で、りそな銀行のように1%を切る金利を打ち出しているケースでは、最優遇金利を適用する条件として「給与振込口座への指定」といった特定のパッケージ商品を併用することが原則となっています。
さらに、今月9月の日本銀行の金融政策決定会合において、市場予想では8割を超える確率で政策金利がさらに0.25%引き上げられるのではないかと囁かれています。
金利環境が大きく動きつつある今、住宅の購入を決める前には、まず金融機関の「事前審査」を通しておくことを強くお勧めいたします。あらかじめご自身の購入可能額や、引き上げ後の金利を見据えた月々の具体的な支払額をしっかりと確認し、確実な資金計画を立てていきましょう。
2026年9月1日

 

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