日本国債金利3%、更なる利上げを米国から要請。住宅ローン金利2%時代に賃金上昇が必要です。
J&H HOME(株)小野弘志です。東日本橋は曇り。蒸し暑い朝です。
昨日9月1日の東京市場で、日本国債指標である10年債利回りが、1996年9月以来およそ30年ぶりとなる3%の大台を付けました。
ロイター通信によると、米財務省は1日、ベセント財務長官が日銀の植田和男総裁との会談で、インフレ期待を安定させるための取り組みについて協議したと明らかにしました。過度な為替変動を回避するための健全な金融政策を求めたとのことで、この発言は事実上、日銀に利上げを求め、今後も利上げを進めるよう圧力をかける形となります。
財務省の声明によると、ベセント長官は円の大幅な過小評価に対処する日本の断固とした市場・金融面の措置に「強い支持」を表明し、円安が日本国内のインフレ圧力に寄与している役割に言及。「インフレ期待を安定させ、過度な為替変動を回避するための健全な金融政策の策定と発信の重要性を強調した」といいます。 
この発言は、日銀に利上げを求めるベセント長官の最近の主張を裏付けるもので、9月17─18日の金融政策決定会合で日銀が利上げに踏み切るとの見方を強めるものとなります。なお、両氏は8月30日、ノースカロライナ州アシュビルで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に合わせて会談しました。 
国債の3%金利は通過点とも言われています。
個人的には日本のインフレはそれほど高いとは感じていません。それよりも、日本の低金利が世界のマネーの調達先(キャリートレード等)となっており、各国へ投資されることで世界のインフレ圧力が高まっているのではないかと感じています。今回のベセント財務長官並びに米財務省の見解は、自国のインフレが落ち着かない理由を日本に押し付けているとも受け取れます。 
現在、日銀の最終利上げ予想(いわゆるターミナルレート)は1.75%だと言われています。その際、住宅ローン金利は2%を超えてくる可能性があります。現在から金利が0.75%上昇すると、仮に5000万円の融資を受けている場合、月々の支払いは2万円弱増える計算です。
そこで鍵になりそうなのが「賃上げ」です。
財務省が1日公表した法人企業統計によると、4~6月期の設備投資は前年同期比1.6%増にとどまっています。経常利益は過去最高を記録していますが、得た収益が次の投資に回っていない実態が浮き彫りになっています。企業が生み出した収益(付加価値)のうち人件費に回る割合を示す「労働分配率」は63%と、5年連続で減少(1973年度以来の低水準)しています。 
労使交渉では3年連続で5%を超えるなど、一定の賃金上昇は進むものの、企業が稼いだお金の分配が十分に給与へ反映されているとは言い切れません。日本経済がさらに順調に拡大するには、国内の更なる投資が必要です。しかし人口減少が進む国内投資には限界があります。今後はAIをはじめとする新しい分野のフロンティアが必要になってくるのではないでしょうか。 
2026年9月2日

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