片山さつき金融相、住宅ローン超長期化について懸念表明。リスクの説明を金融機関に求める。しかし説明できる場にいるのは不動産業者です。大臣。

J&H HOME(株)の小野弘志です。東日本橋は晴れ。雨は上がりましたが午後からまた雨の予報です。秋雨前線が日本を覆っているため、連日のように激しい雨が降り、昨日は名古屋や岐阜で大雨となりました。名古屋中心部では1時間に110㎜の猛烈な雨が降り、排水能力を超える「内水氾濫」により道路が冠水、床上浸水も起こったようです。インフラの老朽化が叫ばれる中でのこの大雨。自治体や国の対策が急務になっています。

片山さつき金融相は8日の閣議後記者会見で、返済期間が40年や50年の「超長期住宅ローン」を取り扱う銀行に対し、監督を強める考えを示しました。「借り手への説明や審査体制を注視していく」とのことです。超長期住宅ローンは、最長35年の通常のローンと比べて毎月の返済額を抑えられるため、若年層を中心に利用が増えています。金融庁は近く公表する金融行政方針に「注意深くモニタリングする」と盛り込む方針です。
住宅ローンの完済期限は最長で79歳~81歳とされることが多いため、50年ローンを組めるのは実質31歳までと利用者は限られます。実質子育て世帯が組む住宅ローンでは「40年」を選ぶ方が増えていると感じます。35年から40年に延びるだけでも、例えば5000万円を金利2%で借りた場合、月々の返済額は約11,000円下がります。子育て世帯は住宅ローンだけでなく、当然ながら教育費なども多くかかります。給与がまだ低い若い時期の視点だけで資金計画を立てると物件を購入する事が難しくなります。多くのお客様は、子育てでお金がかかる当初15年間を補助金や超長期ローン(40年など)を活用して乗り切り、その後に繰り上げ返済していく計画を立てられています。高校無償化など国の政策もその大きな後押しとなっています。またヒヤリングすると、両親からの援助や将来的な相続などの資産の移動が見込まれる方も多く、将来の事は判りませんが思った以上に厳しく資金計画を練っている方が多いと感じます。片山金融相は「変動金利が上昇した場合、毎月の返済額や総返済額がかなり増加するリスクを利用者に適切に理解してもらわなければならない」と述べ金融機関に説明を徹底させようとしていますが、現在の住宅ローン審査は多くがアプリやネットで完結し、担当者が対面で説明しないケースも増えています。たまに契約時にビデオで注意喚起する金融機関もありますが、ローン契約は「物件の売買契約」が終わった後です。そのタイミングでリスクを知らされても、時期として適切とは言えません。

では、誰が事前に顧客へリスクを説明できるのか。
それは、我々「不動産業者」です。金利上昇はネガティブな話題でもあるため、「5年ルール」や「125%ルール」といった消費者保護の仕組みを伝える業者はいても、将来の総支払額や月払いの上昇リスクをあえて避けて話さない業者もいると聞きます。弊社では、将来かかるお金をきちんと「見える化」し、不動産のローンだけでなく「家計全体」として考えていただけるようお話しています。ファイナンシャルプランナー(FP)と連携しているのはそのためです。顧客を取り巻く資金計画を正しく理解してもらうことは、返済トラブル(事故)を避けるだけでなく、不動産業界全体の信頼にとっても重要だと考えます。インフレ期には、不動産という資産を持つことは有効です。一方で、「年齢を重ねてから賃貸に入居する際の家賃負担が不安」とお話しされるお客様もおられます。どちらの意見も正しく、正解はありません。だからこそ世間でも「持ち家か賃貸か」は永遠のテーマになっています。どちらを選ぶにしても、大切なのは「その選択に伴うデメリット(リスク)をいかに納得して選ぶか」です。だからこそ、私たちは一歩引いた視点でお客様と一緒に考え、ヒントを調べ、全力で協力したいと思っています。2026年9月9日

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