雨の週末の朝。世界経済と不動産の見方について考えました。「内覧は雨の日に」
J&H HOME(株)の小野弘志です。
本日の東日本橋は小雨。午前中は雨が残りそうな空模様です。
世界の市場が慌ただしく動いた1週間でした。まずは今週、私達の不動産業界にも大きく影響を与えるマクロ経済の動きから振り返ってみましょう。

揺れる米国経済とインフレの長期化懸念
米労働省が11日に発表した8月の米消費者物価指数(CPI)は、前年比3.4%上昇と7月から横ばい。しかし、食品とエネルギーを除いたコアCPIは前月比0.3%上昇となり、7月の0.2%から伸びが加速しました。2カ月連続で下落していたガソリン価格の上昇が、総合指数を押し上げる結果となっています。
この指標を受け、米国の10年債金利は4.97%まで上昇。市場には緊張が走っています。
背景には、複数の「頭の痛い」要因が重なっています。
  • 財政圧迫への懸念: トランプ大統領が党大会で掲げた「共和党が中間選挙に勝利した場合、成人1人あたり5000ドルの補助金(総額1兆ドル)」という公約が、米国の財政を圧迫するという見方。
  • 関税の疑問: バンス副大統領は財源を関税で賄うとしていますが、その追加関税を実際に支払うのはどの国になるのかという不透明感。
  • 地政学リスクと原油高: 先週、ベッセント国務長官が国債のバイバック(買い戻し)量を3倍に増やして金利を落ち着かせようと試みたものの、イラン情勢の悪化により原油価格が100ドルを突破。インフレの長期化を強く想起させています。
為替はドル円が153円台中盤での取引。国内に目を向けると、報道各社は17日~18日の日銀政策決定会合で、政策金利を1.25%に利上げすると報じています。これら世界市場のパラダイムシフトが、今後の日本の不動産業界にどう波及するか、一瞬たりとも目が離せません。

 「内覧は雨の日に」現地のリアルを確認するチャンス
さて、激動のウィークデイが明け、週末を迎えました。
私達不動産業の週末は、お休みのお客様が多いため、物件の内覧に充てることがほとんどです。平日はその準備に奔走するわけですが、今日のように天候が崩れると、内覧自体がキャンセルになってしまうことも少なくありません。
しかし、昔から「内覧は雨の日に」という言葉があります。
状況が悪い時にこそ物件を見ておくことは、長く住む不動産の本当の環境を確認するために、実は非常に重要なのです。
特に最近は、予測できない大雨が続いています。
ニュースで「1時間あたり50mmの降雨」と言われても、具体的にどうなるのか想像するのは難しいですよね。ましてや、これから住もうと思っている地域の排水能力は、晴れた日には絶対に分かりません。
実際に雨の日に現地へ行ってみると、以下のような「リアルな状況」が見えてきます。
  • 内水氾濫の予測: 少しの高低差であっても、雨水がどこに集まり、どのように濁流のようになっていくのか。
  • 排水設備の限界: 先日の千葉の内水氾濫では、数値上はオーバーフローするはずがない場所でも、排水桝(ます)が葉っぱやゴミで詰まっていたために予想外の氾濫が起きた地域がありました。
だからこそ、内覧の際は建物だけでなく、「近くにどんな木があるか(葉が詰まりやすくないか)」といった周辺環境や排水状況まで確認することが必要なのです。
 雨の日だからこその、新しい街巡りの楽しみ
内覧の際、どうしてもお部屋の中に集中しがちですが、ぜひ一歩外に出て、周辺の環境にも目を向けてみてください。私達プロフェッショナルも、ハザードマップの数値だけではない現地の状況を、しっかりとお客さまに説明していきます。
天気の悪い日こそ、傘を片手にゆっくりと不動産を探してみるのも楽しいものです。
「ここに住んだら、雨の日はどんな景色になるんだろう」
そんな新たな生活を想像しながら町を巡ることも、雨の日の素敵な楽しみ方になるかもしれません。
(2026年9月12日 執筆)

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