内閣府賃料指標をより実勢に近く発表。貸主の希望価格です。インフレ統計としては高く出る可能性があると感じます。

J&H HOME(株)小野弘志です。

昨夜の雨は夕刻には上がり、今日は太陽が昇り、隅田川に反射して輝いていました。気温は11℃。空気はピンと張りつめ、背筋が伸びる朝でした。冬はもっと寒いですね。背筋が丸くならないようにしたいものです。

内閣府は募集家賃の実勢値が判る新たな指数を開発しました。民間のデータを専門的な手法で分析します。入居者募集中の賃貸住宅が対象で、既に入居中の物件を調べる方法に比べて足元の価格変動をとらえやすいといいます。より実勢に則した家賃を把握し、景気分析に活かします。内閣府の経済財政分析担当者らが発信するリポート「今週の指標」などを通じて随時公表します。最新の7~9月期分は11月中にも示す予定です。

国内の家賃を把握する代表的な政府統計には総務省の消費者物価指数がありますが、既に居住者がいる賃貸住宅が対象のため、集計する価格は主に契約時点での賃料になります。そのため、物価上昇が進むと伸び率は体感より低く出やすい傾向にあります。過去の安い価格で契約した賃料を集計しているためで、実勢との乖離が指摘されてきました。

日本の法律、借地借家法では賃借人の権利が強く、更新時に家賃を大きく値上げすることが難しいと言われています。大家さんは賃借人が引っ越した時こそが値上げをできるチャンスですから、今回の施策は実勢を捉えられると思います。ただ、大家さんが貸したい希望価格で集計するため、指標が高く出る可能性はあります。現在は売り手市場(借り手が多い状態)ですから指標がぶれることはないですが、市況が悪くなると募集賃料と成約賃料が異なることがあり、指標の信ぴょう性が下がる可能性があることは憂慮すべき点です。

今回、内閣府は「suumo」掲載の家賃データを使って東京都内の物件を対象に集計をしています。いくつかのパラメータ(駅距離・築年数・間取り・階数等)を使い、家賃の変化を正確に把握します。直近の4~6月期は東京全体が前年同月比7.6%上昇し、都区部ではそれを上回る伸びが確認されています。同時期、総務省発表の消費者物価指数で民営家賃は前年同月比1.5%から1.7%の上昇にとどまっています。

内閣府の指標がインフレ率に採用されれば、実体のインフレ率が上昇することが予想されます。このような数字は、使い方によって後の政策に都合よく用いられるケースがあります。実態を把握すると同時に、指標の癖や傾向を把握して運用することが重要だと思います。

今日は文化の日。現行の憲法が公布された日(※制定・施行に関連)です。憲法改正が議論されていますが、主張の元となる世論調査の数字なども、質問の仕方などで結果が変わってきます。主張する人の都合の良い数字のみで判断することは危険です。判断する我々の知識が重要になりますね。

不動産選びでも、都合の良い数字が並ぶことがあります。ポータルサイトに掲載されている情報も、セットバックの面積を含んで坪単価を安く見せたり、前面道路の幅員によって制限を受けるのに指定容積率のみを示したりする場合があります。

これらを同等に記載することが正しいか分かりませんが、記載されている数字を鵜呑みにせず、一度信頼できる人に聞いてみることも必要だと思います。不動産であれば信頼できる不動産業者へお聞きください。弊社もできる限りお手伝いさせて頂きます。

2026年11月3日

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