日銀利上げへ。1.25%の次の利上げはいつ?息の長い市場拡大に利上げは不可欠です。
J&H HOME(株)の小野弘志です。
東日本橋は晴れ。
秋の空の下、涼しい隅田川の風が抜ける気持ちの良い朝です。
世間は明日からシルバーウィーク。5連休という方も多いと思います。
ところが連休中の21日(月・敬老の日)、関東地方の天気は大雨の予報。台風25号が関東地方へ接近・最接近するおそれがあるからです。今年の日本は水害が多発しています。この台風が無事に過ぎてくれることを祈るばかりです。
ちなみに、今回の25号には「ドゥージェン」という名前が付いています。中国語で植物の「ツツジ」を意味します。
台風の名前は、台風が通過する国々で構成される国際機関「台風委員会」(日本を含む14カ国・地域が加盟)によって決められています。加盟国がそれぞれ10個ずつ提案した合計140個の名前があらかじめリスト化されており、発生順に割り当てられます。今回リストの86番目に登録されているのが、中国が提案したこの「ドゥージェン」でした。
余談ですが、加盟国はそれぞれ独自のテーマで名前を提案しています。中国は花や神話、自然にちなんだ名前(「ウーコン(孫悟空)」や「フンシェン(風神)」など)を多く提案しています。一方、日本は「コイヌ」「クジラ」「トケイ」など、すべて「星座」に由来する名前を10個提案しています。
そんな台風トリビアを交えつつ、台風25号が何事もなく通過することを心からお祈りいたします。
さて、今日18日は日本銀行金融政策決定会合が開かれます。
すでに報道でも観測が出ていますし、前日に米国(FRB)も利上げを実施したため、今回の0.25%の利上げはほぼ確実と見られています。これで政策金利は1.25%となります。市場の注目はすでに「次の利上げがいつか」という点に移っており、今日の会合後に行われる植田総裁の記者会見に注目が集まっています。
昨夜の海外市場では、原油価格が下落し一時1週間ぶりの安値を付けました。サウジアラビア産原油がオマーン経由で迂回輸送されているとの報道を受け、供給混乱への懸念が和らいだ形です。また、米国の指標となる10年債金利は5%を下回り、4.94%で引けました。原油安と金利低下を好感して米国株は上昇しています。今日の日本の相場は、買いが一巡した後は日銀の発表待ちになりそうですね。
不動産業界の界隈では、「日銀の利上げで住宅ローン金利が上昇し、購入需要が下がるのではないか」と懸念されています。しかし、金融機関にヒアリングしてみると、広く一般に公表されている「最優遇金利」を実際に適用できる層は、実は極めて少なくなっているようです。属性が非常に良く、自己資金や収入、各種キャンペーンをフルに活用して初めて最優遇金利が使えるのが実態です。
また、融資金額を査定するうえで重要な「審査金利」は通常3%程度ですが、最近は金融機関が独自にこの審査金利を引き上げている動きがあります。そのため、金利そのものだけでなく、融資可能な金額自体が数ヶ月前の机上計算ほど伸びないケースが出てきています。審査金利は基本的に非公開なので真相は見えにくいですが、ある同業者からは「毎月のように住宅ローンの適用金利が上がっているため、事前審査時の金利と実行時の金利が乖離し、本審査で融資額が減額されてしまった」という話も聞きました。
確かに、不動産取引は契約から引き渡しまで1か月半程度かかります。昨今の金利情勢を考えれば十分に起こり得る事態であり、我々業者も細心の注意が必要です。
営業目線で言えば、机上の融資金額が出ない可能性をあらかじめ勘案して物件をご提案することや、事前に金融情勢について詳しくご説明することが極めて重要になっています。
とはいえ、マイナスの話ばかりをお客様にぶつける営業マンは敬遠されてしまいます。タイミングを見計らって、上手に、かつ分かりやすく説明する技術が必要です。これはAIにはまだ代替できない、人間ならではのスキルかもしれませんね。私、57歳の営業マン、まだまだ負けずに頑張ります!(笑)
最後に、不動産経済研究所が17日に発表した「8月の首都圏新築マンション市場動向」について。
発売戸数は前年同月比12.4%減の1140戸でした。1戸当たりの平均価格は9770万円と、前年同月比で5.4%下がっています。これは先月、都心などの高額エリアでの供給が少なかったことが影響しており、特に東京23区では30.7%減と落ち込みが目立ちました。
また、新築の売れ行きを示す初月契約率は61.1%となり、好調さの目安とされる70%を下回ったと報じられています。
マンションデベロッパーは、販売前からホームページ等に特設ページを作って希望者を募り、顧客の反響(登録数)を基にその期の価格や販売戸数を綿密にコントロールしています。売れ残りをほとんど出さず、適度な抽選倍率を付ける売り方は、長年の経験と膨大なデータを駆使した職人技と言えます。
そのため、初月契約率が下がったことは特筆すべき点かもしれませんが、8月はお盆休みなどの季節要因もあるため、これだけで「市場の潮目が変わった」と一概に断定することはできません。
それよりも私が注目しているのは、これまで大手デベロッパーが「自社で保有して賃貸マンションやオフィスビルとして運営しよう」としていたエリアで、少しずつ分譲(販売)への切り替えが増えている点です。
市場が右肩上がりであれば、デベロッパーは土地を保有して賃貸収入を得つつ、価格がさらに上がったところで売却する方が利幅を大きく取れます。しかし昨今、大手デベロッパーの借入額が軒並み1兆円を超えている状況です。このタイミングでの金利上昇を受け、仕入れた土地を早期に資金回収できる「分譲マンション」へ転換させている動きとも見て取れます。さらに言えば、将来的な土地価格の下落を見据えて、早めの売却(出口戦略)を考えているのかもしれません。
もしマンション価格の高騰が落ち着けば、買い手の主役は「投資層」から、実際に住むための「実需層(需要層)」へとシフトしていきます。まだギャップはあるかもしれませんが、そうなれば市場は一過性のバブルに終わらず、息の長い健全な拡大を続けるはずです。
今回の利上げ局面が、過熱しすぎた一方向の市場を適度に冷まし、長期的に安定した素晴らしい市場環境を作ってくれることを願っています。
2026年9月18日

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