J&H HOME(株)小野弘志です。東日本橋は晴れ。今朝も寒いです。気温は1℃。昨日大相撲千秋楽で、安青錦関が優勝決定戦を制し賜杯を手にしました。ウクライナ出身の21歳の力士が初大関の場所でしっかりと結果を出しました。おめでとうございます。ウクライナと言えば昨夜、NHKスペシャル「臨界世界 戦慄の占領地 “ロシア化”の実態」を見ました。ロシアが占領した占領地はウクライナ領土の約2割、およそ600万人のウクライナ人が暮らしていますが、そこ言語、通貨、国籍をロシアに置き換える動きが加速、様々な思惑でロシア化を受け入れる人、息をひそめ命がけの抵抗を示す人の現実を放送しました。ウクライナテレビ局で清掃員だった女性が、占領された放送局の部長に抜擢されたり、学校の用務員が学校長になるなど旧ウクライナ市民への飴の政策、一方「密告」の制度があり、ロシアの政策に従わないウクライナ人を相互で監視させ密告する事でポイントが上がる制度もあるそうです。逮捕されたウクライナ人は、ロシア軍人として対ウクライナ戦線の最前線に投入され、前面の同胞ウクライナ軍、後方から自分忠誠心を確かめるロシア兵が銃を自分に向ける中、自己の尊厳を失いながら生きる人をレポートしていました。ある兵士はウクライナ人で家族をロシア軍に殺戮されロシアに投獄されロシア人として戦争最前線に投入、現在ウクライナ軍にロシア人捕虜として捉えられています。彼の個人としての尊厳は余りにも脆く、両国家によって踏みにじられました。世界にはあまりの理不尽が沢山ある事、自分がその世界を生きているという事を自覚しました。折しも日本は選挙期間中。日本だけで平和を守る事は出来ませんが、アジアの小国である日本が、世界で如何に振舞っていけるか、平和を子孫に繋げていけるか、大事な選挙になります。日本の舵取りを託す政治家の皆さんが真に国益を考えていて下さることを切に祈ります。
パラダイムの転換という言葉をよく聞きます。今まで常識と思われた事が悉く変わってしまう事態を差していると認識していますが、世界政治が動いている中で、経済市場では先週日本国債の金利が急上昇しました。30年以上低金利の日本で資金を調達し、世界で投資するキャリートレードが日本の利上げによって、巻き戻しが起こっています。世界経済の資金の流れを大きく変える兆候についてBloombergが記事にしています。引用します。
日本国債の暴落、世界に波及-利回り急上昇でキャリートレードに異変。〇40年債利回りが4%突破、高市政権の財政拡大路線とインフレ定着で。〇米財務省も警戒、日本国債特有のショックが米金利に波及。かつての日本国債市場では、利回りがこの程度動くのに数週間、時には数カ月かかるのが普通だった。21世紀に入ってからの大半を通じて、日本国債市場は極めて安定しており、金利は長らく底打ちした状態が続いていたため、世界の投資家にとって東京市場は安価な資金調達先であり、世界的な混乱時にも安定性を提供する存在と見なされてきた。先週の日本国債の急落と円相場の激しい変動は、かつての安定した時代が終わったことを浮き彫りにした。長らく停滞していた日本のインフレは持続的な物価上昇へと移行しつつある。高市早苗首相は巨額の財政出動を推し進めており、すでに過大とされる政府債務のさらなる膨張が見込まれている。その結果、国債利回りはこれまで想像もされなかった水準まで押し上げられ、超長期債では4%を超える場面もあった。こうした動きは、米国から英国、ドイツに至るまで、世界各国の金利に上昇圧力をかけている。2月8日の衆院選に向け、高市首相率いる与党も野党候補も財政拡大を掲げて選挙戦を展開しており、市場では今後も不安定な値動きが続くのではないかとの警戒感が広がっている。より長期的に見た場合、世界市場にとってさらに大きな懸念材料は、日本の利回り上昇がニューノーマル(新常態)となり、日本国内の投資家が海外に振り向けていた資金を大規模に本国へ還流させる可能性だ。日本の対外資産は約5兆ドルに上るが、この数字には、世界各地の金融資産への投資に使われた外国ファンドの借り入れは含まれていない。
そうした動きが常態化しつつある中でも、20日の急落は際立っていた。高市首相が政権基盤を固め、歳出拡大と減税を柱とする自身の政策課題への支持を確保するために解散・総選挙を決断したのを受け、超長期債が急落。これにより、日本国債全体で410億ドル相当の損失が生じた。40年債利回りは4%を突破して過去最高を記録し、30年債利回りも0.25ポイント超上昇。これは過去5年間の平均的な日中変動幅の8倍に相当する大きさだった。この衝撃は世界中に波及し、米国債を押し下げ、スイスのダボスで開催されていた国際会議の場でも、地政学的混乱という今年の歴史的テーマに加え、予期せぬ主要議題として浮上した。その日の終わりには、ベッセント米財務長官が片山さつき財務相に電話し、今回の急落が米国市場にも影響を及ぼしていることを伝えた。ゴールドマン・サックス・グループによる分析では、「日本国債特有のショック」が10ベーシスポイント(bp、bp=0.01%)発生するごとに、米国を含む他の市場の利回りにも2~3bpの上昇圧力がかかる可能性がある。日銀が段階的なアプローチを取る姿勢を示したことで、市場には一定の落ち着きが戻った。実際、利上げ開始から2年が経過した現在でも政策金利は0.75%にとどまっている。しかし、こうした姿勢は、投資家が再び円を借りて海外の高利回り資産を購入する「キャリートレード」に向かう動機ともなった。その間、日銀による国債買い入れ縮小(テーパリング)は進んでおり、市場には空白が生じている。大口の国内投資家がその穴を埋める動きは鈍いままだ。昨年、日本でインフレが高止まりする中、ドナルド・トランプ氏が米大統領に返り咲き世界経済が不透明感に包まれると、日本国債市場のゆがみは月を追うごとに深刻化していった。日銀の対応をめぐって投資家の見方は割れ、国債入札にも買い手が集まらなくなった。(引用終わり。)私見では、超長期債は市場規模が10年国債と比較できない程小さい為、一部の投資家の判断で相場が乱高下するので一概に本記事が正しいとは思えませんが、地政学リスクや諸説ありますが、日本の財政政策が過度に財政拡大に傾いているとも言えます。アベノミクス時との違いは当時はマイナス金利を採用していても実質金利は2%程度プラス金利であった事、現在政策金利は0.75%に設定されていますが、実質金利はマイナス2.25%程度とデフレ時より金利が低くそのため資産価格が上昇しているともいえる状況です。本来であれば日銀は利上げを選択するのですが、急激な政策金利の上昇を望まない国民も多くインフレが加速する中で政治はバラマキを選ばざるを得ないとも思えます。短期的にはインフレ分を補助すれば国民は助かりますが長期的には更なるインフレを加速させ、景気が上がればインフレが上がり更なる利上げに繋がる事は周知だと思います。本当に難しい局面ですが世界情勢を見ながら政策をしっかりと取って頂ければと思います。2026年1月26日