J&H HOME(株)小野弘志です。東日本橋は晴れ。今朝の気温は20℃程度。湿度が低いからでしょうか、少し肌寒さを感じました。
三井住友フィナンシャルグループの市場部門トップである永田有広専務は日経新聞とのインタビューで、現在の日本の「実質金利がマイナス」である異常な状態が長引いていることに強い懸念を示しています。名目上の長期金利が上がっているように見えても、インフレ率(物価上昇)を差し引いた実質金利がマイナスの現状は、本来日本の金融機関は長期金利が2.5%から3.0%程度まで上昇すれば、ポートフォリオとして「国債を本格的に買い増しできる(妙味がある)魅力的なレベル」であると明言しています。同行が保有する国債を現在の10兆円規模から20兆円規模へ倍増させる可能性があると発言しています。しかし、日銀の利上げペースが遅く、かつ将来への明確な道筋(フォワードガイダンス)が見えないため、市場側としては「いつ、どのタイミングで金利がどう動くか」を読み切れず、不透明感から積極的に投資し辛いと感じていると話しています。一歩間違えれば債券の「時価評価損」を抱え込むリスクが高まります。日銀の利上げしても長期金利が上がりにくい状況が投資タイミングのように感じます。我々一般人にはターミナルレートが参考になるかもしれません。それに近づいた際に市場の声を反映する長期金利がどのように反応するかがヒントになりそうです。
9月の異常降雨以降、不動産をお探しの方の気になるリストの上位に「ハザード」が入ります。ハザードマップを調べるためには自治体のサイトで事前に調べていましたが、今はHazardOnというサイトがあるためとても便利です。このサイトは住所から検索できます。またスクロールする事もできるので広範囲のハザードを調べる事ができ、物件調査の貴重な助っ人になっています。そんな中東京都は「環状七号線(環七)地下の調節池連結・地下河川化計画」を発表しています。現在、東京の西側(城西・城北地域)では、激甚化するゲリラ豪雨や線状降水帯への対策が急務となっています。神田川や石神井川、目黒川といった中小河川は、住宅密集地をぬうように流れるため川幅が狭く、局地的な大雨が降るとあっという間に氾濫危険水位に達してしまうという構造的な弱点を抱えていました。これまでは「個別の川ごとに地下の調節池(バケツ)に貯める」という戦術でしのいできましたが、近年の想定を超える大雨の前には、バケツが満水になればそれ以上は防げないという限界がみえてきました。そこで東京都が打ち出した決断が、環七地下の調節池を一本のトンネルで連結し、さらに東京湾へと直結させる総延長約30kmの「地下人工河川」構想です。バラバラに戦っていた河川を連結してキャパシティを共有し、貯めるだけでなく海へ「流し切る」という戦略への大転換です。では東京の東側はどうかというと東側は江戸時代利根川が東京湾へ注ぎ甚大な水害を起こしてきました。江戸城に入城した徳川家康は利根川を東京湾でなく銚子に流すことで江戸の水害を抑えただけでなく、水田地帯を広げ江戸の人口100万人の基礎となりました。それでも残った荒川の氾濫には悩まされてきましたが、時代は下り明治43年の大洪水を契機に、先人たちは当時の荒川(現在の隅田川)の氾濫から都心を守るため、20年もの歳月をかけて世紀の大土木工事「荒川放水路」を完成させました。増水した水を岩淵水門で遮断し、隅田川へ流さずに放水路から海へ逃がすという、当時の最先端技術を結集した一大決断です。この歴史的インフラのおかげで、隅田川流域は守られています。今回の環七地下河川計画は、いわば「令和版・東京西側の荒川放水路」と言えます。安全な首都が実現できれば不動産購入の心配リストが減りますね。災害を無くす知性、ありがたいです。
2026年10月14日