J&H HOME(株)の小野弘志です。東日本橋は晴れ。公園では梅の花が目につき、皇居では河津桜が咲いていました。春はもうすぐそこです。今週の町会定例会の議題は「お花見」。そう、1か月後の3月20日ごろが東京の桜開花予想日で、満開は28日。体感的にはまだ春を感じにくいですが、季節は確実に近づいています。弊社の不動産免許更新の提出も終わり、ひと安心。気候とともに気持ちも春めいてきそうです。あとは仕事。仕事にはいつも追われてしまいますが、これは仕事の性質なのか、私の性分なのか…。
不動産価格の上昇で、23区のマンション平均価格が1億円を超えて久しく、購入方法もペアローンが主流になっています。住宅ローンも40年、50年といった超長期商品が登場し、利用しやすくなりました。一方で、「不動産価格は市場商品だから右肩上がりは続かない」「夫婦2人で50年ローンを払い続けるのは無理がある」という意見も根強くあります。私はどちらの意見も正しいと思っています。今日の日経の記事から一部抜粋します。総務省の労働力調査によると、夫婦共に年収700万円以上の世帯は2025年に全国で49万世帯と前年から9%増加。賃上げの流れや共働き世帯の増加が背景にあります。若い実需層に共通するのは、購入時点で将来の売却を想定している点です。「ローンを50年払い続けるつもりはなく、どこかで住み替えて現金化する予定」。 超長期ローンで月々の支払いを抑えつつ、売却資金を次の住まいの元手にする。いわば実需層が投資家の顔を持つ「半投半住」の形です。また、ある購入者は「日銀の利上げは気になるが、NISAで年3%ほど運用できるなら、金利1%でも全額借りたほうが良いと思った」と話します。こうした購買行動の根底には「マンション価格は上がり続けるもの」という前提があります。ただし、将来の住み替え時に想定通りの価格で売れるとは限りません。アナリストは「都心の人気物件以外では資産価格が伸び悩み、売却価格がローン残高を下回る『残債割れ』が起こる可能性がある」と指摘しています。
私は、住宅価格が上昇した環境そのものを考える必要があると思います。30年続いたデフレが終わり、コロナを経て物流・資源価格が上昇し、人件費も上がり始めたことで建築費が上昇しました。海外と比較して日本の土地価格は安かったのですが、中国とアメリカの覇権争いで中国への投資がストップし、日本の存在感が国際的に上昇。特に割安だった日本の不動産に資金が流れました。さらに歴史的な円安。海外勢にとっては“バーゲンセール”に見えたはずです。海外の不動産市場はこの30年間、リーマンショック期を除き右肩上がり。資産価格は数倍に上昇しました。インフレ率が3%程度で推移していれば、資産価格が上がるのは当然です。日本では資産価格の上昇が急に起きたように見えますが、資本主義が機能していれば緩やかなインフレは自然な現象です。会社は前年比プラスの業績を求められ、経営状況に応じて賃金が上がる。賃金が上がれば購買力が上がり、需要が増え、価格が上がる。このサイクルが資本主義です。需要が続かないという意見もありますが、我々労働者はそうならないように毎日考え、行動し、失敗しても再挑戦できるシステムがあれば世界は成長し続けます。資本主義を採用し続ける限り、このサイクルに巻き込まれ、結果として資産価格は上昇します。そのためには投資が必要です。リスクを取るからリターンがある。仕組みを理解し長期投資をすれば損失は最小限に抑えられると考えます。不動産はインフレ耐性資産であり、流動性が高い資産としては珍しく「使える資産(住める)」でもあります。さらに国が長期ローンを組める制度を整えているため、資金がなくても低利で購入できる商品です。住宅ローンほど低利で長期に借りられる商品は他にありません。資本主義が主流であること、国が後押ししていることは非常に重要です。国が後押しし、かつ世界のマジョリティの政策を選択し、地政学的にも必要とされる国であれば、資産価格は長期的に落ちにくいことが証明されています。資本主義世界で生き抜くのは簡単ではありませんが、日本人は順応性が高い。そこを誇りに、これまで通り努力していけば、過度な心配は不要だと思います。太平洋戦争もバブル崩壊も、世界の枠組みの中で主流でなくなった、あるいは覇権国にそっぽを向かれたことが影響していると考えます。「何が正しいか」ではなく、「うまくいったことが正しい」と柔軟に考え、逞しく行動することで、我々の資産は守られるのではないでしょうか。第2次高市政権が今日発足します。世界が激動する中、国一丸となって世界のマジョリティに参加する舵取りを期待したいと思います。インフレ期は資産防衛のため、常に資産をチェックする必要があります。政治のチェック、地政学のチェックも怠らず、自ら行動することが重要です。人任せにできないのがインフレ期の行動規範だと思います。2026年2月18日